音大卒30代OLの音楽評論アラカルト

音大卒業後一般企業でバリバリ仕事しているOLの音楽日記です。アナリーゼ大好き。70年代洋楽大好き。Gleeだいすき。音楽に関する話題をお届けします!

オズの魔法使いとマイケル・ジャクソンとピンク フロイド~その2~

こんにちは、sachihoです!

 

さて、今日は前回の話の続き、オズの魔法使いマイケル・ジャクソンの関係について書きたいと思います。

(前回のオズの魔法使いとピンク フロイドの関係についてはこちら↓

オズの魔法使いとマイケル・ジャクソンとピンク フロイド~その1~

 

オズの魔法使いマイケル・ジャクソン

まずはこちらをご覧ください。どーん!

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こちら、一番左側のカカシ、実はマイケル・ジャクソンなんです…!

え??マイケル・ジャクソンオズの魔法使いに出てたの??と疑問に感じる方もいらっしゃるかもしれません。

 

実はこれ、オール黒人キャストでおくる「オズの魔法使い」なんです。

マイケル・ジャクソン以外の関係者もとても豪華で、ドロシー役にダイアナ・ロス、音楽監督がクインシー・ジョーンズとよだれもののキャストなんですよ!

 

ただこの映画、Wikipedia先生によると商業的には失敗しているらしいです。

公開当初、『ウィズ』は批評的にも商業的にも失敗し、1970年代初頭に起こったブラックスプロイテーションから始まったアフリカ系アメリカ人映画の復活の終焉となっていった[4][5][6]。公開当初の失敗に関わらず、『ウィズ』は特にアフリカ系アメリカ人、オズやマイケル・ジャクソンのファンの間でカルト映画として扱われるようになった。

 

そんなあまり評判が良いとはいえないこの映画ですが、私はとっても大好きなんです。

中毒性があって、一定の周期でカカシ姿のマイケルが見たくなります。

 

そのカカシ姿の動いているマイケルはこちら↓↓

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いやいやいやいや…!この動き、ヤバイでしょ…!カカシがこんなくるくる回ってるなんて、かっこよすぎじゃないですか!!

 

マイケルの踊りが素晴らしいのはもちろんなのですが、ファンキーな音楽もイケています。

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冒頭に出てくる弾く感じで奏でるベースとかたまらないですね。ブルーノートを多用していたり、一音聴いただけで伝わってくるファンキーな空気感、全てがたまらないです。

にしても、このカラスたちもいい動きしていますよね。なんだか憎めない。

 

とっても軽快で観た後はハッピーな気持ちになれるこちらの「オズの魔法使い」。

ぜひ観たことない方は観てみてくださいね!

 

では!

 

オズの魔法使いとマイケル・ジャクソンとピンク フロイド~その1~

最近は「エメラルド シティ」というオズの魔法使いをベースとした海外ドラマを楽しんでいるsachihoです。

 

このドラマ、個人的にとても印象的なシーンがありました。

 

どんなシーンかというと、主人公のドロシーがエメラルドシティのオズの魔法使いに初めて会うシーンです。(オズも原作と同じくドロシーと同じく人間界から来た設定となっています。)

 

なんと!初めてオズとドロシーが会うシーン、オズはカセットレコーダーでピンク フロイドの「Darkside of the mooon」(日本語で『狂気』というタイトルのアルバム)を聴いていたのです!

 

そのシーンをきっかけに、「オズの魔法使い」とピンク フロイドの深い関係を思い出したので書いてみたいと思います。

クラシック映画の名作といわれる「オズの魔法使い」。前衛的で実験的な音楽であるプログレッシブロックの名盤と言われる「狂気」。対照的な2つの作品にどのような共通点があるのでしょうか。

 

オズの魔法使いとピンク フロイドの関係

実は、「オズの魔法使い」と「狂気」を同時に流すとまるで映像に音楽があっているかのようなシンクロを起こすのです。

 

Youtubeには実際に試してみた映像がいくつも投稿されています。

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 わかりやすいシンクロは、

5:00 ドロシーが柵から落ちるタイミングと曲が切り替わるタイミングが同じ

9:00 自転車のベルの音と、SEのベルが同じタイミング

 

などが挙げられます。

 

ちなみに、映画がモノクロからカラーに切り替わるタイミングは、LPのA面からB面へ切り替わるタイミングとシンクロしています。

 

ファンシーなオズの魔法使いも、「狂気」を流しながら見てみるとシリアスで怖さを感じるような印象もありますね。(竜巻でオズに飛ばされているシーンで、魔女が出てくるのは本当に怖いです…)

 

歌詞とシンクロしている部分も複数あるので、ぜひ歌詞の内容も見ながら見てみると新たな一面が楽しめるかもしれません。

 

さて、続いての「オズの魔法使い」とマイケル・ジャクソンについては、長くなってきたのでまた次回ご紹介します。

 

お楽しみに!

オペラの楽しみ

こんにちは!3連休はみなさんいかがお過ごしでしたか?私は同じ教室に通っている仲間のコンクール本選だったので応援しに行ってきました。

白熱した戦いで、出場者それぞれの良さが出ていて素晴らしかったです。

プログラムを見てみると、普段演奏されないような曲もあったりして、「オペラってこんなにあったんだ〜。」なんてしみじみ思ったりしました。

 

ところで、皆さんはオペラを観たことはありますか?今は映画館で海外のオペラハウスの演奏が楽しめる時代になりましたが、「オペラが好き!」なんて人はまだまだ少ないように感じます。

ということで、今日はオペラの楽しみ方をご紹介していこうと思います。

 

オペラのイメージ

そもそも、皆さんオペラにどんなイメージをお持ちですか?私が初めて触れたオペラは中学の音楽の授業での「アイーダ」でした。

その時の印象を思い出してみると

・太ったひとがものすごい声で歌っている

・何語で歌ってるかわからないから、何について歌ってるのかよく分からない(共感ポイントがない)

・メロディーも知らないから良さが分からない

 

と、とにかく何がいいのかよく分からない状態でした。その時「オペラは総合芸術です」と言われたことは覚えていますが、その凄さは全く理解できませんでした。

 

しかし、音楽大学に入学し声楽を習ったり、音楽的な背景を知っていくうちにオペラをどんどん好きになっていきました。この辺り、詳しく書くととても長くなってしまうので、今日は特にオペラの中でも好きな合唱のシーンについてご紹介したいと思います。

 

オペラと聞くと、一人で歌う「アリア」のシーンがとても有名ですね。もちろんアリアもとても素晴らしいのですが、たくさんの人々が登場して歌う合唱のシーンは迫力満点!歌だけでなく踊りの人も登場することが多いので、総合芸術と言われるオペラの醍醐味を味わえるシーンです。

実は、オペラの合唱曲、とても耳馴染みのある曲がたくさんあるんですよ。今日はそんな合唱の名曲を5曲紹介します!

 

おすすめ!オペラの合唱曲

アイーダ 『凱旋行進曲

まずはこちら!王道中の王道、ヴェルディアイーダより『凱旋行進曲』です。サッカーの応援で有名な曲ですね。

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主人公、ラダメスが戦争に勝って凱旋するこのシーン。動画では本物の馬も登場するほど、迫力のあるシーンとなっています。

このエジプトの世界観を舞台に作ってしまうなんて本当にすごいですよね。

 

ナブッコ 『行け我が想いよ、黄金の翼にのって』

2曲目も同じくヴェルディ作曲のナブッコというオペラから、『行け我が想いよ、黄金の翼にのって』という曲です。

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ゆったりとした美しいメロディーのこの曲。ナブッコはバビロン捕囚がテーマのオペラなのですが、この曲はヘブライ人が望郷への思いを歌うシーンでの合唱曲です。オペラの本場イタリアでこの曲は第2の国歌として親しまれています。

 

イーゴリ公 『韃靼人の踊り』

続いて紹介するのはロシアの作曲家ボロディンイーゴリ公の中で歌われる『韃靼人の踊り』です。

美しい女性合唱で始まるこの曲。目まぐるしく曲調が変わるのですが、「踊り」というタイトルだけあって、ダンスも素晴らしいシーンとなっています。

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売られた花嫁 『喜ばずにいられようか』

4曲目にご紹介するのは、モルダウで有名なスメタナが作曲したオペラ 売られた花嫁より『喜ばずにいられようか』です。

日本でほとんど演奏されることのない曲なのですが、実はこの曲、個人的にとても思い入れのある曲で、大学時代に所属していた合唱サークルで、スメタナの故郷であるチェコで歌った曲なんです。

スメタナらしい親しみやすいメロディーとハーモニーが特徴的な美しい曲です。

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ドン・カルロ歓喜の日は明けた』

最後にご紹介する曲は、個人的にオペラの合唱曲の中で最も好きな曲、ヴェルディドン・カルロより『歓喜の日は明けた』です。

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実はこの曲、阿部寛さん主演のテルマエロマエでも使用されていました。

曲が使われるシーンは裁判で有罪となった人々を火刑台に連行するシーンで歌われるのですが、舞台の迫力と曲の迫力が相まって、とても印象的なシーンとなっています。

 

 

いかがでしたか?芸術の秋。ぜひ秋の夜長にオペラを聴いてみてください♪

 

ブリトニー・スピアーズとgleeの「Toxic」

こんにちは。sachihoです。

今朝の1曲目は「glee」の音楽でスタートしました。

 

実は私、gleeが大大大好きなんです!

曲を聴けば、どのシーズンのどのシーンで登場した曲か大体わかるほど見ています。

 

gleeが好きな理由はたくさんあるのですが、ざっくり言うと

  • 話の流れにぴったりな音楽が登場し歌詞を含めた曲の良さがわかる
  • パフォーマンスがとにかくすごい
  • アレンジが良い

といったところにあります。

パフォーマンスなんて、もうほんとにすごくて、ダンスを見ていると圧倒されてしまいます!

 

今日は、そんなgleeのアレンジについて掘り下げてみたいと思います。

 

 まずは簡単にあらすじを。

<あらすじ>

アメリカ オハイオ州にある地味でさえない高校のgleeクラブが舞台で、それぞれ強烈な個性をもつ部員が、いろいろな悩みやぶつかり合いをしながらも、絆を深め大人への成長を描く物語。

毎回ストーリーに合わせて部員がパフォーマンスをするシーンがあり、そのナンバーは最新の流行曲から古き良き名曲、ダンスミュージックからミュージカルのクラシックナンバーまで多岐に渡ります。

 

最近聴いていた中で、「このアレンジ良いな~」と思った曲があったので、紹介します!

 

まずは原曲をどうぞ!

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ブリトニー・スピアーズの「Toxic」です。

ちょっとエキゾチックな雰囲気を感じる曲ですね。

 

この曲をgleeではタンゴ風にアレンジしています。それがこちらです!

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こんなに違うの!?というくらい曲の雰囲気がガラリと変わっていますよね。

 

原曲とアレンジの違いについて詳しく見ていきましょう。

 

 ブリトニー・スピアーズの「Toxic」とgleeの「Toxic」

 

●テンポ

原曲はだいたい♩=142(1分間に142回、拍を刻めるテンポ。♩=60は1秒に1回拍を刻めるテンポ)なのに対し、gleeのアレンジでは♩=120と少し遅めのテンポ設定となっています。

 
●アクセントの位置

どちらも4分の4拍子の曲となっていますが、原曲とアレンジではアクセントの位置が異なっています。

まず、原曲は2・4拍目の裏拍にアクセントがおかれているのに対して、アレンジ版では1拍目の表拍にアクセントがおかれています。

裏で流れているリズムをよーく聞いていただくとわかるのですが、原曲は「ンッチャ ンッチャ」とチャ=2・4拍目の部分が強いのに対して、アレンジ版は「チャッチャッチャ」と1拍目にアクセントがきています。

そのため、裏拍にアクセントがおかれている原曲は軽やかなのに対し、アレンジ版では曲に重さが出ています。

 
●タンゴ風のアレンジ

 アレンジ版の一番の特徴は何といっても「タンゴ風」のアレンジです。タンゴ音楽で使われる「バンドネオン」という楽器を効果的に使っています。

バンドネオンはこんな音がする楽器です。哀愁漂う音色が素敵ですね。

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そして!このアレンジの中ではタンゴの名曲「リベルタンゴ」のモチーフを使ってアレンジされているんです。

CMなどでもリベルタンゴは使われることが多いので、耳にしたことがある方も多いかもしれませんね。

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この動画で冒頭に奏でているバンドネオンのモチーフがリベルタンゴのモチーフとなるのですが、アレンジ版では1分20秒あたりと1分55秒あたりで弦楽器がこのモチーフを奏でています。

ブリトニー・スピアーズの曲にタンゴをかけ合わせてしまう意外性が面白いアレンジですね!

 

ぜひ、この面白さを頭に入れてアレンジ版をじっくり聴いてみてください。

 

それではまた!

音楽の聴き方

突然ですが、みなさん音楽ってどんな風に聴きますか?

 

メロディー、歌詞の内容、ヴォーカルの声・テクニック…いろんな楽しみ方がありますよね。

そういえば、自分ってどんな音楽の楽しみ方をしているんだろう?とふと疑問に思ったので考えてみました。

 

何を聴いているか

 

まず聴くのは、拍子です。4分の4拍子とか、4分の3拍子とかってやつですね。指揮者が三角形で指揮しているようなものですね。(だいぶ雑に伝えてます) 

 

何拍子かわかったら、次に聴くのは「調性」です。ポップスをやっている人なら「キー」と言った方がわかりやすいかもしれません。

「調性」とは、一言でいうならば音の並び方です。音楽の教科書で習う「ドレミファソラシド」の「ハ長調」をはじめとして、一般的には明るい調・暗い調、計28種類の調があります。(厳密にいうとその他様々な音の並び方があります。)

今聴いている音楽がその中のどの調に当たるのかというのを聴きなが探してしまいます。

 

そして、最後に聴くのは、「ハーモニー(和音)」です。

調性がわかると、音楽の中で「主」となる音が分かります。その「主」となる音に向かうために、どんな進み方・音の重ね方をしているのかというところを聴いていくわけです。

音楽の中にも、美しいとされているハーモニーのルール(和音進行)があるので、どんなものを使っているかということを考えながら聴いています。

 

なぜこのような聴き方をするのか

 

なぜ、このような聴き方をするのだろう?と考えてみたのですが、おそらく、大学受験時に特訓した「聴音」の影響だという結論にたどり着きました。

 

「聴音」とは、音楽大学の入試科目の一種なのですが、簡単に言うと、「演奏されている曲の楽譜をその場で書きおこす」という科目です。

具体的なやり方をお話しすると、ピアノを弾いてくれる先生がいて、4小節~8小節程の単旋律(メロディー)のみの曲を10回ほど弾いて、それを楽譜におこしていくというような感じです。

 

演奏を始める前には、必ず先生が拍子と調性を教えてくれます。それを伝えられないと、短時間で楽譜を書くことは難しいんですね。それほど、音楽を形作る重要な要素であるということが言えます。

 

この、「拍子」「調性」「ハーモニー」を意識してみると、いつも耳にしていた音楽に新たな発見があるかもしれません。

 

次回からはこの3つをポイントに、楽曲を深掘りしていきます!

お楽しみに!

好きな音楽

初めまして!sachihoです。

これから、大好きな音楽について、良さであったり、こんなポイントを聴いてみるとより楽しいよ!といったことを伝えられればなと思いブログを始めました。

まずは挨拶がてら、簡単な自己紹介を。

 

音楽歴

<演奏>

幼稚園からヤマハのグループレッスンに通い、ピアノを20年以上続けています。

中学・高校時代は吹奏楽部でトランペットを吹いていました。

どっぷり音楽漬けの生活がしたいと思い、わがままを言って音楽大学に進学。

大学では音楽の先生になるための勉強をしつつ、合唱団に所属して海外に演奏旅行へ行ったり、リトミックの勉強をしたりと、朝から晩まで音楽漬けの4年間でした。

現在は 一般企業に勤めながら、週末はレッスンに通い定期的にコンサート等にも出演をして活動中。ちなみに、現在は声楽の勉強を一生懸命しています。

 

<鑑賞>

私の好きな音楽は完全に母に影響を受けています。母は本当にたくさんの素晴らしい音楽を私に教えてくれました。

母は、60~70年代の洋楽とクラシック音楽をこよなく愛し、様々なコンサートやライブに連れて行ってくれました。初めて行ったライブはEaglesの「Take It Easy」を共作したジャクソン・ブラウンのライブで、周りの友達がJ-POPにはまっている中学時代に聴いていたのは「The Band」というかなり渋い中学生でした。

 

ちょっとひねくれた母は、クラシックにおいても教科書に載っているような有名な曲ではなく、音楽好きでないとなかなか知らないような作曲家の曲を聴かせてくれました。吹奏楽部に所属しトランペット担当になったと知ったら、ヤナーチェクというチェコの作曲家が作った『シンフォニエッタ』という曲を聴かせてくれました。

 

そんなこんなで、今もクラシック・JAZZ・洋楽良い音楽を求めて、毎日Spotifyを聴きまくっています。

 

このブログを始めたきっかけ

もともと音楽を聴き始めると楽曲構造について頭の中で分析をし始めてしまうのですが、ある時「音楽の専門知識がない人達はどんな風に音楽を楽しんでいるのだろう?」という疑問が生まれました。メロディーやハーモニーの美しさだけでも十分楽しめるけれど、専門的な知識があればもっといろいろな発見を得ることができるのに…!と感じるようになってきました。

なので、このブログでは少し専門的な話しも含めつつ、好きな音楽の新たな一面を発見し、もっとその曲が好きになるということにつながればいいなーと思います。

 

どうぞよろしくお願いします!